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​ごあいさつ

モノクロームアーティストの桜井智です。本ページをご覧くださりありがとうございます。アート制作における軸や思想、今後のビジョンを書きました。お読みいただけると幸いです。

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今見ているものは果たして真実なのだろうか

例えば、私たちの目はよりも色が濃淡を区別しやすいという性質があります。これを踏まえると疑問が湧いてきませんか?「今見ているものは果たして正しいのだろうか」と。それからは色だけでなく自分が正しいと思う事柄は本当に正しいのか?と疑問を持つようになりました。

メソテース(中庸)という概念を知る

私たちは置かれている状況や立場、固定観念によって考えが偏っています。それも無意識のうちに。ある日「人間の行為や感情における超過と不足を調整する徳」という概念を知りました。哲学者のアリストテレスの言葉です。その概念のことをメソテース(英名:Golden Mean)と言いました。日本でよく使われるのは中庸という言葉です。そして超過と不足を調整するとは、両極端の中間という意味です。中間を知ると一体どんな徳があるのでしょうか。

中間を知る徳とは

両極端の中間を知る徳性は思慮(フロネシス)であり、具体的には知的・賢明に思考・判断・実践できる能力という事です。倫理的な部分も深く関わってきますのでここでは省きますが、私はこの中間を知ることが徳であるという「考えそのもの」を目に見える形、つまり美術で表現しようとしています。両極性(ひいては多面性)がシンプルに伝わる手法がモノクローム(単色)であると考え、さらに対比の美しさを最も感じられる白黒で描いています。もっと言えばそこに存在するグラデーションが大切な軸になっています。

絵を描くことは排泄行為と同じことである

幼少期から両極性を感じることが多い環境で育ちました。その両極性を矛盾としてネガティブに捉え、誰かを妬んだり、比較をしたり、自身の状況に満足できなかったりと、いつも卑屈な考えに囚われていました。そんなどこか生きづらさを感じていた時によく描いていた絵はネガティブなものが多かったのですが、その瞬間は全てを忘れ、描き上げた時の達成感に自分の存在意義​のようなものを重ねていた気がします。

過去・現在・未来の自分を肯定するために綺麗な部分も汚い部分も体外へ排出しているのですから、描くという行為は私にとって排泄行為に他なりませんし、もちろん止めることはできません。

美大にいきながらもライフワークになり得ないからと諦めた道。こうして2019年に本格的に再開しました。

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パトロネージュプラン詳細

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