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ビジュアル1

What is time? What is observation?

Inspired by the nature of quantum mechanics, pursuing the nature of things and the fundamental nature of things that cannot be expressed in words alone.

────時間とは?観測とは?

量子力学の性質をインスピレーションに、言葉だけでは表すことができない物事の本質、根源のあり方を追求する企画展が3月2日(土)より開幕

Tachyon

ふるまい観測

概要

絵画の歴史を紐解いてみると、哲学・物理学と芸術は高いレベルにおいて相関を示す。有名なキュビスム手法が次元的解釈に基づき、時間の概念、複数の視点を加えて描画されていることは周知の通り。四次元の超立方体展開図を描いたサルバドール・ダリの超立方体的人体 「磔刑」(1954年)、「新造形主義」と呼ばれる美術理論を提唱したピート・モンドリアンなども物理学に基づく表現を行なっているといわれている。[※1]

 

今回は、1900年に初めて提唱された量子力学の根底にある概念“もつれ”と“ゆらぎ”に着目した。状態の不確定性や相反するものの共存などが自身の制作理念や手法と高い共通性を感じたからである。さらに量子力学の様々な理論には、哲学と相通じるところがあるとも考えた。それらを踏まえて独自の解釈から空間とキャンバスを用いて具現化(絵画的実験)を試みる。

[※1] ピート・モンドリアン(1872-1944)の抽象作品の多くと新造形主義の彼の習作は、視覚的に別の次元に伸びる垂直線をもつことから、夢想的な宇宙に対する彼の見方が根底にあるといわれている。(Wikipediaより)

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セクション1 

It from Qubit.

(この世界のあらゆるモノは量子情報から生じる)

スーパーストリング理論などをモチーフにしたインスタレーション《Quantum in Wonderland》(2024)や二次元のミンコフスキー時空図を立体化させた《立体時空図 -原点(o)に立つ- 》(2024)などを展示したセクション。

Quantum in Wonderland_1.jpeg

主に《Quantum in Wonderland: 不思議の国の量子》(2024) 、《立体時空図 -原点(o)に立つ- 》(2024) の2つのインスタレーションと《Fluctuation/ ゆらぎ》(2024) などから成り立つ。《Quantum in Wonderland: 不思議の国の量子》は、この世のすべての物質はエネルギーの「ひも」によってできているとするスーパーストリング理論から着想を得たインスタレーションである。この考えにより、量子理論と一般相対性理論を統合することが可能になる (かもしれない) という中庸的な考えが自身の制作理念と共通性を感じたことから制作に至る。素粒子を目視することは不可能なため、鑑賞者を「不思議の国のアリス」の世界に見立てた表題だ。《立体時空図 -原点(o)に立つ- 》

は、二次元のミンコフスキー時空図から着想を得た

作品である。鑑賞者がインスタレーション (座標軸)

の一部となり原点に立つことで時間・次元の再認識

を促す狙いがある。立体化した場合、空間領域の

移動 (前後左右) は可能だが、時間推移の軸は縦に

伸びるため、時間は超越できないことを表している。

時空グラフ.png
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セクション2 

Schrodinger's curtain

(シュレーディンガーの幕)

本企画のタイトルSchrodinger's curtain》の真相が明らかに。鑑賞者が観測者となることで存在そのものを再認識、体感していただく狙いがあるセクション。

時のゆらぎ -閉ざされた空間より-.heic

Fluctuation of Time -From a closed space- (2024)

Size 250 (148 x 294 cm)

mixed media

「時のゆらぎ-閉ざされた空間より-」

Quantum in Wonderland_1.jpeg

セクション2は、人間の観測 (意識) が量子の状態を決めるというコペンハーゲン解釈に存在論を関連付けた作品の展示である。では「観測」とは、どこからどこまでのことを指すのか。実は現代においても観測の定義は曖昧で明確にはされていない。そこで私は、観測者の意識だけで状態が変わる (何らかの関数が一瞬にして変化を起こす) という意味ではない、と考えた。人間だけがそんな特別な生き物であるはずがないと思うからだ。つまり、観測行動によって知識の増加が起こり、脳で認識できる状態になることで、量子の状態が決定したように見えるのではないだろうか。この考えに基づくと鑑賞者は《シュレーディンガーの幕》(2024) をくぐるまでは幕内の状態を確定できない。自らが鑑賞 (観測) 行動をとった瞬間に知識が増加し、結果的に鑑賞可能な状態になったといえる。たとえ第三者から中の状態を聞いていたとしても確実ではないのだ。実は、幕内には絵画が在る。暗闇かつ暗幕の中に展示しているので全体を見ることは不可能だ。ここで意図するのは「存在の中心に本質的な性質はなく、自由に望みどおりの自己と人生を創造することができる」(ジャン=ポール・サルトル) ということである。意味することは、判明・把握するということは大して重要ではない、ということだ。その対象を操作できるということが本質である。我々は仕組みを分からずとも、手や足を思い通りに動かし、考えることができる。これを鑑賞行動に置き換えてみる。鑑賞者自らが足を運び、手を使い、見たい部分を能動的に見る。つまり、望んだ者のみが望んだ成果を得られるのだ。また、閉ざされた暗闇空間に身を置く行為には、視覚を制限することで時間を感覚的に遮断させる狙いがある。目に見える物だけに囚われない 「想像」という理解を残す意図がある。

近年では神はサイコロを振るうかもしれない (観測される現象が偶然や確率に支配されることもある) と受け止められてきている。ミクロ (量子) とマクロに境目は存在しないはずだ。もし、全ての物事が確率ということであれば、自らが自由に選択できる確率もあると言えるのではないだろうか。

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セクション3 

It was mourning fabric.

(それは弔いの生地だった)

2022年より開始したコンセプチュアルアートシリーズ《Kimono art》を中心に展示。多様な価値観やアイデンティティの形成を促す意図があるセクション。

Quantum in Wonderland_1.jpeg

セクション3では、着物キャンバスアートを中心に展示する。2022年にカルーゼル・デュ・ルーヴル (フランス) での展示から始まったアップサイクルと現代アートを組み合わせた、活動も含めたコンセプチュアル・アートだ。使用している着物は全て本活動に共感いただいた全国の方々から譲り受けた喪服である。周知の通り、喪服とは亡くなった方を弔う際に着用される着物のため、日本では他の意図での使用は御法度とされている文化がある。しかしそれ故に、1、2度着用されただけで行き場のない喪服がフリーマーケットサイトなどに溢れている現状がある。未使用でさえも買い手が付かずに破棄されることもある状況を知り、作家の視点からモノクロームアートの素材として再利用を始めた。高度な技術で黒染めされた正絹は支持体として実に表情豊かだ。様々な意見はあるが、文化保全の一つの手段としてこのような選択肢があっても良いのはないだろうか。

Sound Installation

Profile_Shimo

音楽家 (THREE 1989)

Shimo

THREE1989(スリー)のメンバーとしてキーボードを担当。

ピアノ・ギター・ドラムと様々な楽器を演奏できる能力を活かし、楽曲面では主に編曲を担当している。ヒーリングやアンビエントを好み、個人の活動として音に魅了され、2022年からハンドパンの演奏を始め、自身の音楽の表現の幅を広げている。

shimo_yutaka

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展覧会書き下ろしサウンド

​「yuragi -Pancha Maha Bhuta-」

Shimoさんからのメッセージ

音は本質的に「波動の信号」であり、その振動が共鳴することで音を感知することができます。大きくて緩やかな波の波形は低音、小刻みの波形は高音といったように、日常で耳にする音は波形の形とそれらの組み合わせによって構築されています。量子力学における「ゆらぎ」と音楽における「ゆらぎ」とでは相違点がありますが、どちらも「目で観測できないもの」という共通点があります。この「波動=エネルギー」を具現化する試みを今回の空間で表現しました。

Sound is essentialy a "wave signal," and we can perceive sound when its vibrationsresonate. The sounds we hear in our daily lives are constructed by the shapes ofwaveforms and their combinations, for example, large, gentle waveforms are low tonesand smal, incremental waveforms are high tones. Fluctuation in quantum mechanicsand fluctuation in music have some differences, but both have one thing in common:they are things that cannot be observed by the eye. We attempted to embody this"wave motion = energy" in this space.

Tokyo International Gallery

Address

〒140-0002 東京都品川区東品川1-32-8
TERRADA ART COMPLEX II 2階

Opening Hours

Mon - Sat: 12pm - 6pm
​Sunday, Monday: Closed

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